


人生の3大資金といわれるのが、「住宅資金」、「教育資金」、「老後資金」です。
住宅の購入は人生最大の買い物として、一番高い出費に感じてしまいがちです。
では、「教育資金」や「老後資金」とは、いったいどのくらいかかるものなのか?住宅購入を考えていらっしゃる方の多くが家庭をお持ちだと思いますので、今回はまず子育てにまつわるお金について考えてみたいと思います。
。
出生率が1.3ほどと世界でもかなり低い日本ですが、やはり子どもを持つことをためらう理由は、経済的な不安が大きいからと言えるでしょう。
平成20年度の文部科学省の調査では、幼稚園~高校卒業までにかかる学校教育費(全て公立の場合、給食費含む)は、総額250万円ほどです。意外と安い?!と感じる方が多いのではないでしょうか。実は、日本で公教育を受ける費用は、15年で250万円ですから、それほど負担は大きくないのです。
では、なぜ子育てにはお金がかかると言われるのでしょうか?
それは、塾や習い事、家庭内での学習費などの学校『外』活動費がかかるからです。先ほどの文部科学省の調査では、幼稚園~高校卒業まで全て公立の場合でも、学校外活動費が総額300万円近くという結果が出ていますから、授業料などの学校教育費より負担が大きいことがわかります。
| 区分 | 幼稚園 | 小学校 | 中学校 | 高校(全日制) | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 公立 | 私立 | 公立 | 私立 | 公立 | 私立 | 公立 | 私立 | ||
| 学習費総額 | 229 | 541 | 307 | 1,392 | 480 | 1,236 | 516 | 980 | |
| うち学校教育費 (給食費含む) |
146 | 397 | 97 | 828 | 175 | 947 | 357 | 783 | |
| うち学校外活動費 | 83 | 144 | 210 | 564 | 305 | 289 | 159 | 197 | |
※出典:文部科学省「平成20年度 子どもの学習費調査」
※金額は、幼稚園3年間、小学校6年間、中学校3年間、高等学校3年間のそれぞれ年間平均額
全ての学習費を合計すると、オール公立の場合で総額約550万円、オール私立の場合だと約1662万円となっています。
| 区分 | 学習費総額 | 合計 | |||
|---|---|---|---|---|---|
| 幼稚園 | 小学校 | 中学校 | 高等学校 | ||
| ケース1 (すべて公立) |
670 (公立) |
1,845 (公立) |
1,444 (公立) |
1,546 (公立) |
5,505 (公→公→公→公) |
| ケース2 (幼稚園だけ私立) |
6,460 (私→公→公→公) |
||||
| ケース3 (高等学校だけ私立) |
6,888 (公→公→公→私) |
||||
| ケース4 (幼稚園及び高等学校が私立) |
1,625 (私立) |
8,362 (私立) |
3,709 (私立) |
2,929 (私立) |
7,844 (私→公→公→私) |
| ケース5 (小学校だけ公立) |
10,109 (私→公→私→私) |
||||
| ケース6 (すべて私立) |
16,626 (私→私→私→私) |
||||
※出典:文部科学省「平成20年度 子どもの学習費調査」
さらに大学進学分まで含めると、公立の場合でプラス500万円、私立だとプラス700万円ほどが必要になってきますので、ざっくりとした計算で、オール公立でも最低1000万円、私立が含まれると1500万円~2000万円といったところが目安といえるでしょう。
現政権は、子育て関連の予算拡充を約束していますが、家計にはどれほど恩恵があるでしょうか?
仮に、子ども手当が月額26,000円、15年間支給されたとした場合の総額は、470万円ほどになりますが、満額支給の可能性は低いようですので、半額とすると230万円ほどになります。また、今年度より高校無償化法が施行されましたが、無償化されたのは国公立の高校授業料相当額ですので、年間12万円程度となり、「無償化」という割には大きな効果は期待できません。
さらに、どちらの政策も将来的に継続されるかどうかは今のところ不透明ですので、私自身、子を持つ親の立場から、残念ながらあまりあてにはできないと感じてしまいます。
1人あたりの教育費が1000万円以上となると、どうやって準備したら・・・となってしまいますが、教育費は必要になる時期や金額がおおよそ決まっているので、長期的に計画をたて、できるだけ早い時期から準備することがポイントになります。
ここで重要なのは、夫婦、家族でライフプランを話し合う習慣を持つことです。国公立か私立か、大学進学かどうか、自宅から通学かどうか、その選択によっても必要資金は大きく変化します。もちろん、予定通りにはいかない場合も多いでしょうから、常に家族で一緒に考えることが、大事になってきます。
なぜなら、7割以上の親が子どもに大学卒業の最終学歴を望む一方で、せっかく進学したのに、大学を留年、中退する学生が増えてきています。中退率が10%を超える大学も全国には数十校あるようです。
何不自由ない環境で教育を受けさせたいというのは、全ての親が願うことだと思います。本来、教育は親のためではなく、子どもが自らのために自分の意思で受けるもののはず。労働収入の増加が昔ほど見込めない現状では、大学資金は親が準備するという考え自体の見直しも必要かもしれません。家計の状況を子どもにも理解させ、子ども自身が将来のライフプランを考えるという習慣を、意識的に家庭教育に取り組んでいくことも必要になってきているのではないでしょうか。
次回は、もう少し先の話として、「ライフプランを考えよう~老後にまつわるお金の話~」をお送りします。
【参考(国税庁HP)】
○平成20年度 子どもの学習費調査(文部科学省)
http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa03/gakushuuhi/kekka/k_detail/1289326.htm
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